粘膜の免疫力をアップして、新型コロナウィルス対策をしましょう!
新型コロナウィルスの感染予防として、粘膜の免疫力をアップさせることも重要です。
まず身体の中に入ろうとするウィルスや細菌(その他の毒素)に対する、最初の防御は何から始まるかというと、外からの侵入物が最初に付着する、鼻、口(目も)など、気道や消化管の粘膜です。
●粘膜の免疫機能を説明すると~!
粘膜は細胞同士が強く結合しあって、ウィルスなどの異物が簡単に侵入できない防壁の役割をしています。
また、粘膜からは、ネバネバした粘液が分泌されていて、異物が自由に身動きするのを邪魔しています。
粘膜の免疫で一番重要な働きは、粘膜から粘液の中に免疫グロブリンA(IgA)抗体を分泌することです。ウィルスなどの外敵が入ってくると、このIgA抗体が外敵に取り付いて活動出来ないよう捕獲します。その後で、白血球やマクロファージなどが来て、それを分解排除します。
粘膜の働きをまとめると、
①外敵が侵入できない細胞の壁がある事
②粘液を出して外敵の活動を妨害する事
③免疫グロブリンA(IgA)抗体を分泌する事
この三点がポイントになります。
●これらの粘膜免疫のポイントを強化、弱らせないようにする対策は?
①細胞の壁を強化するには、外敵が侵入しにくいように、細胞同士の結合を高めることが大切です。VitDは、細胞壁どうしを強く結びつける作用や粘膜上の抗菌タンパクを合成しており、VitDの十分な合成、摂取が必要です。
また、VitDは、体内でも別の種類の抗菌タンパクを作らせる作用や、白血球などの免疫細胞の働きを活性化する働きもしていて、とても重要なビタミンです。
VitDは、本来は皮膚で紫外線の刺激を受けて合成される量が重要ですが、現代社会では日光に当たる時間が減っており、VitD不足の人が殆どです。
(通常は、夏場なら1日30分日光にあたる必要があり、冬場は紫外線量が減るので90分から120分日光に当らないと体内で必要量が合成できないです。)
ですから免疫力を高める程度のVitDを、食べ物から摂取しようとしても限界があり、サプリメントで活性型VitDを摂取する必要があるようです。
※VitDを食材で摂るには、魚類、しいたけ、きくらげ、牛のレバー、バター、チーズ、卵黄などに含有量が多いです。
次に、粘膜の細胞壁を強化するには、亜鉛が大切です。亜鉛は、細胞分裂や細胞の新陳代謝を高める働きをしています。
身体の場所により多少異なりますが、粘膜の細胞は数日に一度細胞分裂して生まれ変わるので、亜鉛不足がおきると粘膜細胞の壁が脆くなったり、ダメージを受けたところの修復がおそくなり、ウィルスなどの外敵の侵入がしやすくなってしまいます。
また、亜鉛も、VitDと同様に、白血球などの免疫細胞の働きを活性化し、体内での殺菌免疫作用を高めるため、不足しないように摂取が必要なミネラルです。
亜鉛は、その他体内で約200種類の代謝酵素を活性化するなど重要なミネラルですが、
現代では野菜に含まれるミネラルが減っていることや、加工食品の摂取が増えていること、ストレスによる消耗などから、VitDと同様に、亜鉛不足になっている人が増えています。
食事をバランス良く摂取できない状態にある人は、やはりサプリメントなどで補充が必要になります。
※亜鉛の含有量が多い食材は、牡蠣、煮干し、干しエビ、牛肉赤身、レバー、ナッツ類な
どです。
次に、②の粘液の強化ですが、粘液の「ねばねば」はムチンという糖タンパク質が分泌されて生じます。これにより粘膜面の保水力を保たせており、ウィルスなど異物の活動を邪魔して、粘りで絡め取って、排出させる働きをしています。
乾燥すると、粘液が乾いて効果が弱まるので、粘膜を乾燥させないようにすることが大切です。
そのためにも、マスクをすることは意味があります。
それから、口呼吸をしないことも気をつけてください。鼻呼吸の場合は、鼻の中を空気が通過する最中に、空気に適度の湿度をもたせ、空気を温めて気道を守る働きをします。口呼吸では、直接に気道に空気が入るため、気道を傷めやすくなります。また、ウィルスも、気道に入り込みやすくなります。
そして、③免疫グロブリンA(IgA)抗体ですが、粘膜で産生するために、VitAとアミノ酸のグルタミンが必要です。
VitAは、白血球に作用し免疫グロブリンA(IgA)抗体の産生を促進します。また、粘膜細胞自体の再生や保護をする働きもしています。
グルタミンは、粘膜細胞や、免疫グロブリンA(IgA)抗体を産生する白血球のエネルギー源です。
免疫力アップに、腸内環境も重要ですが、腸粘膜でも免疫グロブリンA(IgA)抗体産生が必要とされています。その他、体内の粘膜の全てで、免疫グロブリンA(IgA)抗体が産生され、最前線の免疫活動をしているため、VitAとグルタミンの存在が非常に重要です。
※食品中には、ビタミンAやβカロチン類などの形で含まれています。
ビタミンAは肉(特にレバー)、乳製品、魚などの動物性食品に含まれ、βカロチン類は緑黄色野菜(ニンジン、かぼちゃ、ほうれん草、ケール、果物でみかん)などに多く含まれています。
やはり、現代ではVitAの摂取量が不足しており、必要量の70%程度しか摂取出来ていない状況があります。特に、10代後半から50代にかけての不足が目立ちます。
私が小学生のころには、学校に行くと肝油(カンユ)を数粒渡され食べていましたが、今は成人も肝油を毎日摂取する必要があるようです。
また、グルタミンはタンパク質の成分ですが、食事でのタンパク質摂取量も不足しています。
若い世代でも、血液検査でタンパク質不足の結果がでることが多く驚いています。
食事の栄養バランスに無頓着な人が増え、食生活の乱れにより、免疫力が低下している人が増えているかもしれないです。
※VitD、VitAは、脂溶性のビタミンのため、摂取するときは、食材は油で炒めたり、サラダなどはオリーブオイルなどを用いたドレッシングを使うと、ビタミンの吸収が良くなります。サプリメントも、脂を含んだ食後に摂取する方が良いです。
●免疫力アップのためのサプリメントの推奨摂取量について
VitD : 4000~5000IU/日(活性型のVitD3で摂取することが大切です。)
VitA : 男性3000IU/日、女性:2000IU/日
亜鉛 : 30~60mg/日
VitC : 3000mg/日 (VitCは、こまめに摂取する方が、吸収が良く効果的です。)
※欧米各国の研究で、VitDの血中濃度が高い人ほど新型コロナウィルス感染率が低く、重症化率も低いとの研究報告が発表されています。
新たな報告では、血中ビタミンD濃度が30ng/ml以上の方はほとんど感染せず、さらに重症化しない論文が発表されており、感染予防にVitD摂取を増やすことが促されています。
●新型コロナウィルス感染予防には、超基本的なことをしっかり行うことが大切です!
*月並みですが、三密の密集、密着、密閉をさける。人が集まっているところでは、お互いに大声で話したり、笑ったりするのを避けるエチケットを守ることが大切。
*外出先で、多くの人が触れるものにさわらないように注意し、さわった場合は目、鼻、口など顔に触れないようにして、早めに手のアルコール消毒をする。
アルコール消毒する際も、多めにアルコール液を付けて手首まで広範囲に消毒する。
アルコール液が揮発して、乾くまで待つことも大切です。十分に乾くまで待たないと、殺菌作用が十分に働きません。
*マスクは、不織布マスクをつける。布やウレタンのマスクは、おおよそ50%以下しかウィルスの吸い込みや、排出をカットすることができず感染防御が弱いです。
不織布マスクに布マスクを重ねて使用すると、98%の防御効果あると日本の実験結果でわかっています。
*自宅や職場に入る時には、屋内の壁や家具にウィルスを付着させないように、入り口でアルコール消毒をして、屋内にウィルスを持ち込まないようにする。その後で、洗面にて再度手洗いやうがいを行うようにする。
まずは、超基本的なことですが、これらをしっかり守るだけで、感染はかなり防御できます。
必ず新型コロナウィルスの流行は終わります。健康を維持し、コロナが終息したときに何を楽しむかを想像して、お互いにもう少し予防対策に励みましょう。
参考文献
ウイルス感染症に対する免疫強化の栄養戦略 文献レビュー
https://sndj-web.jp/news/000695.php
新型コロナウイルスービタミンDによるCOVID-19対策
http://www.seikatsusyukanbyo.com/main/opinion/009.php
免疫力と抵抗力を高める食材 | 昭和大学 健康レシピ
https://www.showa-u.ac.jp/kenko_recipe/theme/004/
「粘膜免疫力」(青春新書)溝口徹著
院長 佐久間一穂
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