不安障害 ~パニック障害~について
不安障害とは
《不安障害》は、不安(anxiety)を主症状とするいくつかの精神疾患の総称です。不安障害の中には、《パニック障害》、《限局性恐怖症》、《社交不安症》、《全般性不安障害》などが含まれます。
ここでは不安障害の中でパニック障害についてまとめてみます。
パニック障害(Panic Disorder)とは
《パニック障害》は、パニック発作が不意に生じて、幾度も繰り返すようになるもののことを言います。ここでいう医学用語としての”パニック”は、単に混乱した状態を指す一般的用語としての”パニック”とは意味が異なります。パニック障害におけるパニック発作は、DSM-5によれば「突然、激しい恐怖または強烈な不快感の高まりが数分以内でピークに達し、その時間内に以下の症状を4つ以上伴うもの」と定義されています。
《パニック障害》は、パニック発作が不意に生じて、幾度も繰り返すようになるもののことを言います。ここでいう医学用語としての”パニック”は、単に混乱した状態を指す一般的用語としての”パニック”とは意味が異なります。パニック障害におけるパニック発作は、DSM-5によれば「突然、激しい恐怖または強烈な不快感の高まりが数分以内でピークに達し、その時間内に以下の症状を4つ以上伴うもの」と定義されています。
1. 動悸、心悸亢進、または心拍数の増加
2. 発汗
3. 身震いまたは震え
4. 息切れ感または息苦しさ
5. 窒息感
6. 胸痛または胸部の不快感
7. 嘔気または腹部の不快感
8. めまい感、ふらつく感じ、頭が軽くなる感じ、または気が遠くなる感じ
9. 寒気または熱感
10. 異常感覚(感覚麻痺またはうずき感)
11. 現実感消失(現実ではない感じ)または離人感(自分自身から離脱している)
12. 抑制力を失うまたは”どうかなってしまう”ことに対する恐怖
13. 死ぬことに対する恐怖
パニック障害の疫学・原因
2000年に日本で行われた調査によれば、パニック障害の診断基準を満たしているあるいは経験したことがある人は、全体で3.4%、男性で1.8%、女性で5.4%と性差が見られます。またパニック障害の遺伝率は43%とする報告があり、遺伝的影響が強いと考えられています。発症の引き金にはストレスのほか、カフェイン、アルコール類の大量摂取がみられることもありますが、誘因なく突発する例があることも知られています。
パニック障害の経過
パニック発作の不安症状は強烈で、患者さんをとても苦しめます。最初は特に誘因なく繰り返されるパニック発作が、「また発作が起こるのではないか」という予期不安に進展し、状況依存性が高まります。
パニック障害は他の精神疾患を合併する割合が非常に高く、パニック障害以外の不安障害を併発する割合が90%、うつ病を含む感情障害を併発する割合は70%前後です。
パニック障害の治療・予後
パニック障害の急性期治療は、完全にパニック発作まで至っていないものも含め、パニック発作を消失させることにあります。一度パニック発作が起きると、次の発作を誘発する可能性が高いため、この悪循環を断ち切るために即効性のある薬物療法(ベンゾジアゼピン系抗不安薬)を用います。
また、心理社会的療法として認知行動療法(認知再構成法)も有効性があると報告されています。また、不安の原因になる刺激や状況に段階的にあえてさらすことで不安反応を消していく、エクスポージャー療法(曝露反応法)も、予期不安の低減に有効とされます。
パニック障害は、治療後3ヶ月程度で生活上の支障が大幅に減少し、1年で寛解に至ることが期待でき、3年でほぼ通常の状態に戻ります。寛解率は男女とも40%前後と、不安障害の中では高い一方で、5年後の再発率も女性で80%、男性で50%と高いと言われています。
文献:
「今日の精神疾患治療指針 第2版」
「DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル」
パニック障害の治療ガイドライン 厚生労働省こころの健康科学研究事業
http://hikumano.umin.ac.jp/PD_guideline.pdf
“みんなのメンタルヘルス” パニック障害・不安障害 精神疾患 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_panic.html
医師 本間 洋州
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