ストレスと自律神経、副腎ホルモンの関係について!(その2)
●自律神経、副腎ホルモンの司令の流れについて
自律神経と副腎ホルモンは連携してホメオスタシス(生体恒常性)を維持しています。
両者をコントロールする中心は、大脳と脳幹の中間にある大脳基底核(大脳辺縁系)という所にあります。さらに詳しく説明すると、そこに視床下部という部位があり、自律神経と副腎ホルモンの両者とも、ここに中枢部位(コントロール室)があることからも、両者の関係の深さがわかります。
自律神経は、交感神経と副交感神経からなり、視床下部から脊髄や大脳神経を経由して、全身の臓器や抹消組織へ神経が行き渡り体内の調整を行っています。
(ユー・スタッフ(生理学的研究)より引用)
一方、副腎ホルモンは、ストレスホルモンと言われており、視床下部からCRHホルモンが最初の司令をし、脳下垂体が刺激されてACTHホルモンが分泌だれ、副腎がその司令を受け副腎ホルモンを分泌し、全身の細胞の働きを調整しています。
この司令系統は、各組織の名前の略称でHPA軸とも言われています。
<HPA軸:視床下部(Hypothalamic)-下垂体(Pituitary)-副腎(Adrenal )軸>
(Medical Tribuneより引用)
●自律神経、副腎ホルモンのはたらきについて
*自律神経の働きとは?
自律神経は、前述したように交感神経と副交感神経からなります。
交感神経と副交感神経は、お互いに拮抗しあう働きをします。
簡単に説明すると、交感神経は身体を活動的にする神経で、副交感神経は身体を休ませる神経です。
交感神経が働くと、心臓の働きが活発になり、血管が拡張して、血流が増加して、各運動器(腕や脚の筋肉)に血液が行き届くようにし、活動を行うために身体のエネルギーを高めるように作用します。
副交感神経が働くと、胃腸の機能が高まり、消化を促します。さらに、心臓・呼吸の働きが抑えられて身体を安静に保とうとします。栄養を補給しエネルギーを蓄え、身体を休めて、ダメージを受けた部分の修復を行うように作用します。
なので、運動や仕事をするときは交感神経が主に働き、食事や睡眠のときには主に副交感神経が働いていると言えます。
*副腎ホルモンの働きとは?
まず副腎の場所と形ですが、腎臓のすぐ上に付着しているように存在する小さな器官です。
副腎ひとつあたりの重さはわずか5gほどで、外側はしっかりした皮で被われ(副腎皮質)、その中にあんこ(副腎髄質)が入っているお饅頭のような形をしています。
副腎では、約53種類のホルモンが合成されています。
それらのホルモンを整理して下記に説明すると、
副腎皮質から分泌されるホルモン(副腎皮質ホルモン)
・糖質コルチコイド(コルチゾール)
・鉱質コルチコイド(アルドステロン)
・アンドロゲンなどの性ホルモン
副腎髄質から分泌されるホルモン(副腎髄質ホルモン)
・アドレナリン(エピネフリン)
・ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)
それぞれのホルモンの働きですが、・・・
※副腎皮質ホルモン
副腎皮質は、コルチゾールとアルドステロンと呼ばれるホルモンを産生します。
コルチゾールはストレスから体を守り、糖利用の調節、血圧を正常に保つ、体内の炎症を抑制する、また、タンパク質や脂質の代謝を促進するなど必要不可欠なホルモンです。
アルドステロンは塩分、カリウム、水分のバランスを保つのに重要な役割をします。
コルチゾールは生きていくのに絶対必要なホルモンです。もし副腎の病気が両方にあり両側の副腎を摘出しないといけなかった場合は、合成されたコルチゾールの役割をする薬を内服してホルモンを補充する必要があります。また副腎皮質からは、性ホルモン(男性ホルモン、女性ホルモンの両方)が少量合成されます。そのため男性の持つ女性ホルモン、女性の持つ男性ホルモンは副腎が合成しており、心身に影響を及ぼしています。
※副腎髄質ホルモン
副腎髄質はアドレナリンとノルアドレナリンというホルモンを産生します。これらのホルモンは、心臓や血管をはじめ全身の機能が正常に働くのにいろいろ重要な役割を持っていますが、なかでも非常時に血圧を上昇させたり、心臓から血液を送り出す力を強めたり、エネルギー源としてブドウ糖を血中に増加させたりする重要な働きをします。
アドレナリンは「エピネフリン」という名前でも呼ばれます。また、アドレナリンは神経から神経への情報伝達をになう「神経伝達物質」としても利用されています。適度なアドレナリンの分泌は、脳で幸福感を感じさせ「幸福ホルモン」とも言われます。
ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)も神経系では神経伝達物質として使われています。ノルアドレナリンは、物事に対する集中力や記憶力を高める働きをします。
脳がストレスを感知すると、脳からの司令系統により、全身への自律神経機能亢進や副腎ホルモンの分泌が促進され、ストレスが緩和されホメオスタシスを維持しようとします。
次回は、ストレス過剰と自律神経失調、副腎機能障害(副腎疲労症状群)の関係や症状について説明したいと思います。
院長 佐久間一穂
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