『イメージ』を使う
カウンセリングで強い不安感や緊張から疲れやすかったり、過去の嫌な出来事を思い出してグルグルとネガティブ思考が止まらなくなってしまう、といったご相談を受けることがあります。そうした悩みを抱えていらっしゃる方に、腹式呼吸をお勧めしています。
腹式呼吸は、副交感神経を優位にし、リラックス効果を得られるといわれています。腹式呼吸のやり方はさまざまありますが、「鼻から息を吸って、口から息を吐く」、お腹に空気をためるように、それを意識してゆっくり行います。鼻の穴を通しての呼気は鼻腔内の神経末端を刺激し、神経系を落ち着かせる効果があるので、腹式呼吸を行う際は、鼻から息を吸うことがポイントです。
腹式呼吸の効果をより高めるために、ゆったりした音楽を聴きながら行ったり、好きな香りの中で行うこともお勧めです。他に、『イメージ』を使う方法があります。目をつぶって、ぽかぽかした日差しの中で草原に寝っ転がっているところや、心地よい潮風を感じる浜辺にいるところなど、ご自身がのんびりとリラックスできる空間をイメージすることも、効果的です。
イメージや想像、空想は、時に私たちの現実に影響をもたらすことがあります。「病は気から」という言葉があるように、「もう、ダメだ」と悪い結末をイメージするよりも、「大丈夫、何とかなる」と良い結末をイメージすると、余計な力が抜けて良い方向に行った経験をしたことはありませんか。スポーツ選手も上手くいく結末を想定して、どう試合や競技に臨むか、組み立てるかを想像するイメージトレーニングを取り入れています。具体的に物事を想像するイメージトレーニングとまではいかなくても、ちょっと気分が沈みがちだなぁと感じたら、ご自分の好きなことをイメージしたり空想することは気分転換になりますので、ぜひ効果的にイメージを使ってみてください。
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